2011年5月8日日曜日

永田 久 氏への手紙  -書簡-

「のうそん」を読みまして、貴方の時事年頭雑感に同意し得ない部分がありますので書いております。打っていると記したほうが適しているかも知れませんが。
まず、北朝鮮の拉致問題について北朝鮮に理があるように書いてありますけど、長い間拉致された人の家族の心情を思うと、日本の国が過去どのようなことがあったとしても、過去を清算しえない問題はたくさんあります。ブラジルの奴隷制度もそうで、現代からみれば反人道的です。日本は決して償いをしないと言ってはいないと思います。ただ、あのような独裁的人物と安心して交渉しようがない立場にあります。拉致問題を解決してからとのことでなかったでしょうか。確かに現代の政治家には明治の時代のような、命を張った人物は見当たりません。しかし現在置かれている立場、北朝鮮の原子爆弾は日本を脅かします。アメリカに守ってもらう以外にはないでしょう。世界から孤立し、独裁で自由に報道されない国を正当に考えるわけには行きません。
さて、私先日、マウア・ダ・セーラとジーア・デ・カンポに行きまして、ブラジルにもこんな良い所があったのかと驚きました。 まずアメリカにも負けない生産を上げ、2年間に5回の作物を作り、しかも最上の収穫を上げております。若い農業者を中心に研究を重ねての結果です。ドイツ人に比べて日系人は劣るような気がしましたけど、これを見て優れた日系植民地もあるものだと思いました。
このようなことを記事にして、「のうそん」に載せてはいかがでしょうか。「のうそん」の発行元は農村振興会となっていますけど、そのような記事は少しも見当たりません。私が購読料を払って読んでいるのもそれゆえです。私達は知りたいことがたくさんあります。例えば、アルカ全米自由貿易機構でも農業者はどの部門が損になり、どの部門が得になるのか。アメリカは農業者に多くの補助を与えているとのことですけど、アメリカとブラジルの農業者とを比較して手取りがどのように違うのか知りたいです。
私達農業者の競争相手はアメリカです。
   2003年3月7

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