2011年5月8日日曜日

2004年度ブラジル農業白書

今年度の最後の作物、小麦の収穫が終わりました。去年の10月から植え付けたトーモロコシ、大豆、コーヒーの収穫、そして小麦とブラジルのパラナ州は一年に春、秋と土地を休めず二度作物を収穫します。昨年からの良い収穫と値段のよさが今年の初めまで続き、農業者を潤しております。
しかし、多くの肥料と農薬品を使い、生産は向上していますけどコストも高くなっています。大豆がヘクタール当り50俵(60Kg)、トーモロコシは60俵とコスト以下ですが、小麦がアルケール135俵と良い成績を収めております。値段のほうはトーモロコシは去年の豊作でか余剰物がありで安く、大豆は世界最高の値段で初めは支那に取引され17ドルもしましたけど、中国政府は大豆に薬品が混じっていると荷揚げを拒否し、その後は値段が安くなり、11ドルを維持しております。コーヒーは一時、霜の予想で80ドルまでしましたけど、霜はなく60ドルの値段を維持しております。以上のように作物の値段は世界市場に左右され、最高の値段で売ることは難しく、損をすることがなければ良い方です。何よりも生産を上げることが第一で、計画を立てて輪作することが大切のようです。
ブラジルに於ける農業の役割は大きく、国家全生産の33パーセント、輸出の30パーセント、労働者の37パーセントを占めており農業国といえます。特に牛肉、鶏肉、ミカンジュース、砂糖、コーヒーなどの輸出は世界のトップにあり、今後も伸びる産業です。
10月から始まる夏の植付けはコストが25パーセント上昇し、反対に値段は安くなることが予測されています。原因はアメリカが豊作で世界市場がだぶついているからです。大豆は12ドル、トーモロコシ7ドル、コーヒー80ドル、綿花がアローバ当り6ドルと予測されています。
今年は農業者にとって最高の年だといえます。小泉首相がブラジルを訪問されアルコール燃料とマンゴーの輸入を契約しました。また石油価格が上昇するなか、地球温暖化を防ぐためにもアルコールを燃料として取り入れたいと各国が語っています。
70代にもなって農業を続けることは脳の活性化にも繋がり、脳は使えば使うほど脳細胞の新陳代謝が行われボケを防ぐといわれています。また新しい技術に挑戦するのも張り合いが持てるのです。
来年は棉栽培に挑戦したいと思っている次第です。❀

資料 4
1アルケール(alqueire):ブラジルで使われている土地の面積単位 24,200 m2
1アローバ(arroba):ブラジルで使われている重量単位 15 kg

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