2011年5月9日月曜日

ブラジルと日本の違い

ブラジルは地球の日本の反対側にあり、時刻も昼と夜の同じ時刻にあります。しかし習慣やものの考え方が違うのです。そのことに移住した初めは戸惑いますけど、慣れますとごく自然に受け入れられるのです。例えばブラジルでは公園や通りを中年や高年の夫婦が手をつないで歩いている姿をよく見かけます。そこには長年辛苦を共にした夫婦の姿、お互いに助け合う姿が現れて美しく見られるのです。このような光景は日本ではめったに見られません。またブラジルでは再会したとき握手したり抱き合ったりします。これは親しみを表す表現で女性ですと頬を寄せて表現します。日本ですとまず深く礼をし、親しい仲にも礼儀ありと距離を置いております。日本では普通ですけど外国から見れば冷たく映るのです。ブラジルでは若い恋人同士が所かまわずキッスしている姿を見かけます。日本ではそのような光景はめったに見かけません。またブラジルではプレゼントを頂いたらその場で開いてそのプレゼントがどんなに欲しいものであったかを言葉で表し、その厚意を感謝します。しかし日本では厚意に感謝してもプレゼントを開くことは失礼だとされています。夫が出かける時よく妻にキッスして出かけます。日本で生まれた男子にはそれが出来ないのです。自分としてはしたい気持ちもありますけど照れくさいので出来ないのです。
日本には自然を表現した言葉がたくさんあります。これは日本の四季の変化が素晴らしく、日本人の感性を助長し細かく表現した言葉だといえます。俳句や短歌、万葉集などに表れております。このような言葉を訳するとき適当な言葉がポルトガル語にはありません。また日本人の会話の中で本音とたてまえのあることも外国人は知らない。そのことで外国人が日本人を理解し得ないことも事実です。外国人は「はい」と「いいえ」をはっきりと伝えます。日本人は相手の感情を害しないようにあいまいな返事をしてしまうことがよくあります。日本人は常に相手を思って会話を進め、本音とたてまえが出来たのでしょう。ですから知らない人とは旅行などで一緒になっても話したがらない。その点、外国人はすぐ友達になります。日本人の男は女にめめしくあっては男の面目がつぶれるとのイメージがあり、男は国を思い、仕事のことに夢中になり家のことは妻に任せておくべきとのイメージが作られているのです。
日本のように残業してまで会社に尽くす社員はおりません。まず自分の家庭が第一です。また定年まで職場を約束できるのもありません。日本のように親子代々続いた会社も見かけません。この国では親子夫婦が一緒に一つ家に暮らすことはめったにありません。このことが日本から移住した人々が老後の寂しい思いをしているのも事実なのです。日本人移住者は無理して子供たちを大学までやっています。そしてよい職業に就いていますけど親子共々住めないのです。日本人はブラジル人から見れば尊敬されています。それは真面目な態度、よく働く、頭がよいとの評を得ているからです。そのような評判も二世、三世になると変わりつつあります。でも日本人の遠慮がち、正直さはだいたい受け継がれているようです。

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