2011年5月8日日曜日

安 勇 様  -書簡-

突然お手紙差し上げて、何のことだろうと思うでしょうけど、ただ皆様ご家族が懐かしく、書いているだけのことですからご安心ください。
実はワープロの練習を兼ねて、日本語や漢字を思い出すために書いているだけのことです。近頃は暇があり、日本語で話す相手も少なく、日本の事情はNHKのテレビで知っていますけど、やはり語り合える相手がほしく、ワープロを打っています。電話ですと生の声も聞き、もっと身近に感じますけど、手紙は自分の思っていることが素直に書けます。自筆ですと漢字も忘れ思い出すのに戸惑い、つい億劫になりますけど、ワープロは使い慣れると、頭に浮かんだことがつい文章になって出てきて便利ですね。
さて、皆様ご家族、紀子、のり子、規子、サテどの漢字のノリコさんだったのか思い出せない。ごめんなさい。3人のお孫さんともどもお元気でしょうか、おうかがいします。
安勝から、兄さんから電話があったとよく知らせてくれますので、皆さん頑張っていることとは思いますけど、話によれば警備会社の社長の椅子は若いのに譲り、顧問に収まっているとのことですけど、暇が出来たのでしょうか、それともまだまだ安心していられないでしょうか。競争の激しい社会、昔のように信頼とか長い間の付き合いで取引を維持できる世の中ではなくなっているので、私たちのような古い時代のモラルをもって社会を乗り切るのも大変のようです。
特にコンピュータ開発は素晴らしく、あらゆる面に取り入れていますので、効率的で経費節減にも繋がり、反面失業者を生み出しておる状態ですね。その点、若い者はコンピュータには詳しく、古いしきたりにもこだわらないから、社会の変化に対応が早いのではないでしょうか。
さて、このまえ貴方のお母さんと電話で話したとき、勝、のことが話題になりたいへん褒めていました。きっと外国で育った若い人は日本の人と違ったところがあるかもしれません。それでも血筋は争えず、貴方に似ているのかもしれません。この一年間お互いに言いたいことは心置きなく話し合ってください。そのことがわだかまりをなくし、大人として付き合うよいチャンスでもあります。勝は善き二人の父母に出会い、幸せだと思われます。
新しいグローバル時代は、多くの世界の言葉を話せる人の活躍する時代ですので、日本語をよく話せる人物がいてほしいのです。
インターネットは実によいもので、よくインターネットで沖縄の事情を見ることがあります。私の長女はブラジル銀行のアナリストとして働いていますけど、インターネットで沖縄の伝え言葉を探し出し、英語で訳されていますのでポルトガル語に直して私に見せることがあります。自分のルーツに興味があるようです。
加代子さんご夫婦やお子さん達も元気なことと思いますけど、宜しくお伝えください。
長い間腰掛けていると腰が痛み、手も疲れました。また話題も少なくなり、次へ残しておきます。
  2003年9月27日

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