2011年5月8日日曜日

ブラジル農業の展望

51年間も農業に携わることが出来たことは天命とはいえ、私自身の喜びでもある。ブラジルの現在の農業は技術が進歩して、決してアメリカに劣らない。
まず大豆ですと、品種の改良と良い機械の出現、新しい栽培法と進歩して、面積あたりの収穫がアメリカを抜いているのもあります。またトーモロコシも20年間に収量が2倍にも増えており、養鶏や養豚に於いても世界でも値段が安く、各国に輸出されブラジルの外貨獲得に役立っています。国からの援助は少なく、民間人の努力の賜物です。しかしアグロ・ビジネスを扱う企業は外国企業が殆どを占めて、この国から利益を吸い上げているのは問題があります。これは農業者よりも企業が利益を上げ、本国に送っているからです。砂糖とアルコールだけは国内企業がやっております。
それでも問題は多く、例えば農業改革が進まず、少数の人が大面積を所有し、多くの農民が安い賃金で働き、彼らは知識も少なく町で働く技能を持たないのです。 彼らに土地を与えても新しい農業技術

について行けず、失敗してしまうケースが多いのです。  また
農業が企業体の資本利潤とし
て扱われ、金持ちの税金誤魔化
しにも使われている。
しかし生産過程を部門化し、例えば畜産ですと子産部門と肥育部門に分かれて機械設備し、 コストを下げて利益を上げるといったように、あらゆる分野で可能性が生まれています。
それにブラジルは資金さえあれば土地はいくらでもあり、自然状況はよく気候も良いので、将来に希望の持てる国なのです。

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